心臓の表面を取り巻いている動脈を冠動脈(かんどうみゃく)と言います。
冠動脈の内腔が、高血圧、高脂血症などが原因で狭くなり、心臓に供給される酸素や血液の量が極端に少なくなる事で、心筋に必要な血液が行き届かなくなり、胸部圧迫感を感じるのが狭心症です。
冠動脈が完全に閉塞してしまうと、心筋の壊死を招き、これが心筋梗塞につながります。
ニトロダームは、血管拡張作用により、冠動脈の狭窄を防ぐ外用薬になります。
有効成分ニトログリセリンは、古くから血管拡張作用があることで注目されてきました。
狭心症に処方される様になったきっかけは、ニトログリセリン工場に勤務する従業員が、家では発作が起こるのに工場内では起こらないという現象に注目した点です。
亜硝酸剤と呼ばれるお薬の特徴として、効果が短く、長期間服用すると効力が低下するという欠点があります。
これを作用時間の長い貼付剤という形にし、短所を補ったのがニトロダームです。
有効成分を、穏やかに体内に浸透させ、狭心症や心筋梗塞を予防します。
冠動脈拡張により、心臓の酸欠や栄養不足を防ぎ、末梢神経を拡張することにより、心臓への負担を減らします。
あくまで予防のお薬ですので、狭心症そのものの治療や起こった発作には適しません。
発作の場合には、吸収が早い舌下スプレー剤を服用してください。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
以下の様な、副作用が現れます。
めまい、ふらつき、頭痛、そう痒、発赤、かぶれ、発疹、血圧低下、起立性低血圧、悪心、嘔吐、下痢、耳鳴り、頸部硬直感、疲労感、倦怠感。
急激な血圧低下を招く事がありますので、自動車の運転や、高所での作業はお避け下さい。
個人の判断での急な休薬は症状の悪化が報告されています。
この様な初期症状が現れた場合には、医師の診断を受けて下さい。
またこのお薬の服用中の飲酒は厳禁です、副作用の誘発になります。
注意事項
以下に該当する方は、このお薬を服用できません。ご注意下さい。
妊婦の方、授乳中の方。
閉塞隅角緑内障のある方、脳出血又は頭部外傷のある方、勃起治療薬服用中の方、貧血の方。
以下のお薬との併用は慎重投与になります。
他の血管拡張剤(硝酸・亜硝酸エステル系製剤)、血圧降圧剤、利尿剤との併用、抗うつ剤、メジャートランキライザー。
原発性肺高血圧症の方、低血圧の方、肥大型閉塞性心筋症の方。
心拍出量が低下や、心室内圧較差の増強をもたらし、症状が悪化する副作用が出ます。
解熱・鎮痛薬との併用では、このお薬の作用が弱まる可能性があります。
◆本剤は国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。
