アベロックスは合成抗菌剤になります。
ニューキノロン系の経口抗菌剤の中でも比較的新しく開発されたもので、抗菌作用が強い薬剤です。
有効成分モキシフロキサシンが、細菌の増殖に必要なタンパク質の元となる核酸の生成を阻害し、細菌を死滅させます。
キノロン系抗菌薬は、消化器からの吸収率も高く、グラム陰性桿菌に強いのが特徴だった一方で、肺炎球菌などに弱いのが難点でした。
アベロックスは、この難点を克服し、肺炎球菌に強く、なおかつグラム陰性桿菌だけでなく、マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラなどの異型病原体にも効力を発揮します。
ニューキロン系経口抗菌剤の中では、クラビット以降に開発されたものを、レスピラトリーキノロン(新しいキノロン)と呼びます。
市中肺炎の治療に最大の効力を発揮し、一日一錠の投与で済むようにしたことが最大の特徴です。
肺炎の他にも、副鼻腔炎にも効力を発揮します。
その他にも幅広く活用され、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎に処方されるお薬です。
飲み合わせに注意するお薬や、特定の疾患を持つ患者さんには、服用に注意が必要なお薬になります。
利尿剤(チアジド系、ループ系)を処方されている方、糖質副腎皮質ホルモン剤を処方されている方、グリチルリチン製剤を処方されている方は慎重投与の対象になります。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
主な副作用の症状として胃腸障害(下痢、悪心、消化不良、腹痛)がみられます。
他にも軽い頭痛や、全身倦怠感などが見られます。
これは抗菌作用による、腸内環境のバランスの乱れからくるものですが、1〜2日で収まらなかった場合や、日常生活に支障をきたす場合には、医師にご相談下さい。
稀に以下の様な症状が現れます。
アナフィラキシー様症状(浮腫,蕁麻疹等)、嘔吐、心室性頻拍、偽膜性大腸炎、低血糖、肝機能障害。
この様な症状が出た場合には、休薬の必要がありますので、ただちに医師の診断を受けてくださいますようお願い致します。
胃腸薬(制酸剤)との併用は、本剤の薬効を弱めますので、二時間以上感覚をあけてからお願い致します。
注意事項
以下の方は、このお薬を服用できません、ご注意下さい。
キノロン系抗菌剤に対しアレルギー既往症のある方、重度の肝機能障害のある方。
QT延長症候群および心室頻脈の方、低カリウム血症の方、抗不整脈薬を投与中の方。
糖尿病及び耐糖能異常の方、けいれんを起こす恐れのある疾患をお持ちの方、妊婦の方。
以下のお薬を服用されている方は、お薬の強度に影響が出る恐れがあります。
マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン)、ワーファリンカリウム、抗精神病薬、三環系抗うつ薬。
非ステロイド性消炎鎮痛剤(ロキソプロフェン等)との併用は筋肉の痙攣を招きます。
その他にも、飲み合わせに注意するお薬がありますので、併用されるお薬がある場合には、事前に医師にご相談下さい。
◆本剤は国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。
