クラロンは、マクロライド系抗生物質『クラリス』の後発(ジェネリック)薬になり、クラリスと同じ薬効の廉価版になります。
細胞壁を持たない真性細菌が原因のマイコプラズマ肺炎に処方されます。
有効成分クラリスロマイシンが、細菌の体であるタンパク質を作る、リポゾームの働きを阻害する事で細菌を死滅させます。
これは人間の細胞は真核生物であり、細菌の細胞は原核生物という異なる原理を応用した薬学です。
真核生物は、細胞内に遺伝子情報がある細胞核があり、細胞分裂の際には核も同じ様に分裂し、分裂後の細胞を細胞核が支えます。
原核生物は、細胞分裂の際、餅やパンをちぎるように細胞本体だけが分裂します。
原核生物の本体を作れない様にすれば、細胞分裂が不可能になるので、細菌が死滅する原理を利用したのが、マクロライド系抗生物質全般の特徴です。
細胞内に寄生する事で増殖する細菌である、クラミジアやリケッチアにも有効なお薬としても知られています。
他にも応用範囲が広く、幅広く処方される抗生物質で、扁桃炎、慢性気管支炎、咽頭炎、皮膚感染症、中耳炎、副鼻腔炎、淋病、などに処方されます。
抗生物質3剤(プロトポンプ阻害薬、ペニシリン系抗生物質、クラリスロマイシン)の組み合わせで、ヘリコバクター・ピロリ菌除去として処方される事もあります。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
主な副作用は胃腸障害(むかつき、軟便、下痢、胃もたれ、これらの症状から来る倦怠感)になります。
これは抗菌作用が起こす、腸内環境の乱れから起こるものです。
気になる様でしたら、整腸剤(ビオフェルミンなど)や、胃粘膜保護剤、制酸剤を服用して下さい。
1〜2日で、副作用が収まらず、生活に支障が出るようでしたら、医師の診察を受けてください。
クラリスロマイシンを服用される際には、重篤な副作用を防ぐ為に、お薬手帳の携帯をお願いしています。
市販薬や既に処方されている処方箋薬共々、服用の際には手帳を使ったお薬の管理をお勧めいたします。
注意事項
以下の方は、このお薬を服用できません、ご注意下さい。
マクロライド系抗生物質に対する既往歴のある方、妊婦の方、12歳未満の小児。
頭痛薬エルゴタミン、統合失調症の薬オーラップを処方されている方。
重篤な腎機能および肝機能障害のある方。
以下に該当する方は慎重投与になります、担当医師とご相談の上、服用量をお決め下さい。
高血圧の薬・カルシウム拮抗剤を服用されている方、心電図によるQT間隔の延長がみられる方。
他にも飲み合わせに注意するお薬がありますので、現在服用されているお薬のある方は事前に担当医師にご相談下さい。
◆クラロンは国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。
